皆さんこんにちは!管理人です。
今週は昇級審査の模様をお届けするつもりだったのですが、何と連休中に風邪をこじらせしまい、まだ大量の写真の整理もついてない状況なので、今回は書き溜めてあった予備の記事でお茶を濁させて下さい!!_(._.)_
とは言え、先日の昇級審査で師範らも仰っていた話と少し被るものなので、タイミング的には丁度いい公開時期だと思いますので、是非お読み頂ければと思います。
突然ですが、皆さんは空手の稽古で好きなものは何ですか?
多分こう質問したら、具体的なものから抽象的なものまでさまざまな回答が出てきそうですが、その中でも『基本稽古』という人は稀なんじゃないでしょうか?
特に子供となれば好奇心の塊。大半の子は新しい形を覚えたかったり、新しい技の稽古の方に興味津々の筈。
かくいう管理人も基本稽古は嫌いです。だって辛いですもん。
真面目にやればどんな稽古も苦痛なんですけど、特に基本稽古は四十を超えたオジサンには足腰にきます。空手を再開した最初の頃は、毎週月曜日の通勤が辛かったもんです。
稽古の時は、早くこの時間が過ぎてくれる事を願ってたのは秘密です。
ですが、好きか嫌いかに関わらず基本が大事なんていう事はみんな百も承知。
でもなかなか好きになれない、そんな基本稽古について、今週は触れてみようと思います。
皆さんは基本稽古の間、何を考えてやってますか?
師範が掛けてくれる号令に合わせて手足を出すだけ?白帯や黄色帯の子はそんな人もいるかも知れませんね。ですが、稽古の段取りにも慣れ、初心者から初級者になったともいえる緑帯や紫帯の子たちはそんな事は無いですよね・・・?
きっと足の爪先から手の指先、頭の先まで神経を張り巡らせて、一つ一つ正しく出来ているかを確認しながら稽古してますよね!
え?やってない!?
それはイカンですね。例え辛くても、興味が無くとも惰性で稽古をしてたら、ちっとも上手にはなりませんよ。
爪先や膝の向き、引き手の位置、技を出す高さや狙う場所、挙げればキリがないですが、力任せではなく、こういう事柄を自分で一個ずつ確認し、意識しなくても出来るようになるまで体に染み込ませなくては・・・と偉そうなことを言ってみましたが、実際は管理人も基本稽古の終盤は号令についていくのが精一杯で、頭の中が真っ白だったりします。
ですが、管理人が基本稽古で取り組んでいることを強いて挙げるとすれば、移動基本に入る前の立ち稽古では、敢えて力を抑えめにして、技のコースや身体の使い方を意識して、癖付けるような工夫をしています。
力を抑えるというと手抜きにも聞こえますが、姿勢を保ったまま、ゆっくりとした動作で行うというのは、勢いで技を出すよりもキツかったりするので、大人の方は自分の体力や足腰の調子と良く相談をしてやってくださいね。
と、ここまでは茶黒帯の子供たちや一般部にとってはきっと当たり前のお話。
改めてこんな話をされなくても分かってるっつーの!と言われてしまいますが、今日ご紹介したいのは下の動画です。
拾い物なので画質が悪く申し訳ないですが、お手本をされているのは総本部前副主席師範の大坂先生です。
大坂先生は形の名手として有名なので、形の教科書として動画に良く出てきますが、基本稽古の指導動画は残っているものは少ないかも知れません。
10分少々の動画なので、まずはご覧下さい。
如何ですか?
副主席師範ですから上手なのは当たり前なのですが、技に使用する部位だけでなく、極めに至るまでの全身の使い方ってこうなってるんだ・・・というのが分かるのではないかと思います。
特に序盤の立ち稽古における、ゆっくりした動作での下半身の使い方も参考になりますが、3分30秒あたりから始まる突きの手本は、非常に参考になります。
さてここでやっと最初の話題に戻りますが、基本稽古がつまらない理由に、上達したのを自分で実感しにくいという事は無いですか?
バレエ教室のように一面に鏡がある訳でもないので、自分が思っている通りに技が出せているのかを確認し辛いですよね。
なので、"取り敢えず新しい形の手順を覚えました"のような進歩を実感しにくいですよね。
そんな人はこの動画で自分が苦手な技の部分を繰り返し見てみて下さい。
そして稽古でそれを真似するところから始めてみましょう。
その時、技が極まった時、次の動作に入る前に自分の形を周りの人と見比べてみて下さい。
拳や腰の高さ、帯の結び目の向き、爪先の向きや歩幅、隣や前の人に負けてませんか?
こうやって自己反省をしながら稽古をしていると、ある時急に『あれっ?いつもと違う感触があったかも・・・』と感じることがあるかも知れません。これが感じられたら、その感触が消える前に何度も試して意識的にそれが出来るようにトレーニングしてみましょう。
きっとそんな風に稽古をすると、基本がシッカリするのは勿論ですが、基本稽古の時間が退屈なものではなく、空手の新しい発見をする楽しい時間に変わるかもしれませんよ。
という事で、今回はたまたま素晴らしい動画を見つけたので、これは紹介せねば!という使命に駆られ、基本稽古について簡単に触れてみました。
大会でも感じることですが、基本が出来ている人の形はやはり美しいです。
まだ子供たちの年齢ですと、技のキレというよりもスピードだけで上手に見せてしまう子もいると思います。
ですが、幼いうちに基本を伴わない形が身についてしまうと、大きくなってから直すのは大変だろうな・・・と思ってしまったりします。
そういう後悔をする前に、日頃から基本をシッカリしておくと、後で応用をやろうと思った時に苦労をしないですんなりと溶け込めるのではないと感じました。
何となく準備運動の感覚で惰性でやってしまいがちな基本稽古ですが、こういう機会に意識を変えて取り組む人が増えたらいいなぁ・・・と思いながら今週はお別れしたいと思います。
来週はちゃんと昇級審査の模様をお届けできるよう、準備をしておきますね!!
それではまた来週!!
押忍
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