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執筆者の写真尚志館管理人

大会とは

更新日:2019年3月11日

ハロゥ、エビバディ。日曜の午後、皆さんいかがお過ごしかな?DJ管理人だ。

今週もこの時間がやってきたぜ。

早速だけど今日はお便りが届いているので紹介しよう。


ペンネーム『通りすがりの空手家さん』から。

これはきっとみんなも最近会ったことのある空手家なんじゃないかな。


もうすぐ県大会も近いから是非読んでもらいたい、ってことでお手紙をくれたんだ。

じゃ、管理人の前置きなんてこのくらいにしていってみようか。


シェキナベイベー。


 

私が小中学生の全国大会に監督として参加した時の事です。


小中学生の全国大会は二日間行われるのですが、初日は団体戦、二日目が個人戦となっています。

初日の組手の団体戦は、「先鋒」「中堅」「大将」の3人制で行い、2勝以上したチームが勝ちというルールです。


その年、私は小学生高学年男子の組手の監督をしていたのですが、

選手にルールの説明をしたところ、その中の一人が、私にこう聞いてきました。


『先生。2勝したチームが勝ちなんですよね?

 だったら、先鋒と中堅が勝ったら、大将戦はやらなくていいんですか?』


日本空手協会の大会では、先鋒と中堅が勝った(もしくは負けた)としても、大将戦も行うというルールになっています。


でも、ちょっと考えてみて下さい。


例えばサッカーのサドンデスでも、野球の9回裏の攻撃でも、試合の勝敗が決まったら、

そこで試合は終了になりますよね。


それなのに、どうして日本空手協会の組手の団体戦では、勝敗が決したとしても大将戦を行う必要があるのでしょうか?


もしアナタがこの質問をされたら、その子に何と答えますか?


・・・


私は、「勝敗が決まっても大将戦もやるんだよ」と答えた後に、しばらく考え、そして次のように答えました。


「大会っていうのは、本来は勝敗を決めるためのものではないんだ。


 大会は、『今まで自分が練習してきた成果を出す場』、『披露する場』なんだよ。


 だから、先鋒と中堅が勝った(負けた)ら、ルール上での勝敗は決まるんだけど、

 『披露』するための場だから、大将も戦うんだよ。」


もし、大会で大切なことが「相手に勝つこと」であれば、優勝した1人(または1チーム)以外にとって、大会は意味がないものとなります。


それまでにどれだけの努力をしようが、「相手に勝つこと」が出来なければ意味がないことになります。


大会は勝敗を決めるものですから、形試合にせよ組手試合にせよ、相手と戦うことになります。

そして、相手と戦うからこそ、「相手に勝つこと」が大切だと思ってしまいがちです。


しかし、本来は違うのではないでしょうか。


大会で・・・いや、普段の練習でもそうなのですが、大切なのは


昨日の自分に勝つこと


なのではないかと思うのです。


でも、「昨日の自分」よりも強くなったか、上手くなったか、成長出来たかどうかを、自分一人では判断しづらいのです。


だから、相手と戦わせていただくのです。


「今の自分のレベルを把握させてもらう」ために、相手と戦わせていただくのです。


「今まで練習してきたことがしっかりと通用するような技なのかを確認させてもらう」ために、相手と戦わせていただくのです。


この事が分かってから、私は大会や審査会の際に良く言われる、


「日頃の練習の成果を存分に発揮して下さい。」


という言葉が、本当にその通りなんだなということに気付きました。


相手に勝つことを目的にするのではなく、今までの練習の成果をしっかりと出すことが大切なんだ、と。



前述しました小中学生の全国大会の二日目のことです。二日目は個人戦です。


全国大会に毎年参加するものの、いつも組手で一回戦負けしてしまう男の子がいました。


試合前、監督として試合会場に下りた私は、その子に言いました。


「勝ち負けは考えなくていい。自分の練習の成果を発揮してくればいい。

 自分が今まで練習してきた成果を出して負けたなら、それは相手の方が強かったんだ。仕方ない。」


結果、その子は3回戦まで勝ち進みました。


いつもだったら、前に出る事が出来ず、相手のペースに巻き込まれて負けてしまう子が、

この日は自分のペースで戦ってました。本当に良い戦いでした。



尚志館も、神奈川県大会という目標に向け、練習にも熱が入るかと思います。


もしかしたら、


「どうせ参加したって勝てないから、大会に参加する意味なんてないよ。」


そんなことを言ってくるお子さんがいるかもしれません。


そういうお子さんには、是非伝えてあげてください。


「大会はな、相手に勝つために出るんじゃないんだよ。

 今の自分の実力を知るために出るんだよ。

 今までに練習してきた成果をぶつけるために出るんだよ。

 相手に勝てそうだから出る、勝てなそうだから出ない。そういうものじゃないんだ。」


 確かに勝つことは『スゴイ』ことだと思うし、お前が勝ったら、私も嬉しいさ。

 でもね、お前が勝つことよりも、『勝つために頑張ること。本気で試合に取り組むこと』の方が嬉しいんだよ。」


※大会で勝つことは「スゴイ」ことではありますが、「偉い」わけではない、と、私は思っています。


大会での緊張感、勝った喜び、負けた悔しさ、仲間を応援すること・されること。

それらは本当にお子さんにとって大きな成長に繋がります。


大会という経験は、目には見えない大きな財産をお子さんにもたらしてくれます。


ですから、是非とも応援してあげて下さい。


そして、もしお子さんが大会で負けてしまったら・・・



その時は・・・


『"ピー(自主規制)"先生を責めてください(笑)』

 

どうだいエブリバディ!?

いろいろ考えさせられるイイ言葉だろ?


管理人も試合の前に妙には張り切って稽古しちゃうことがあるけど、これからは普段から頑張ろうと"ちょっとだけ"思ったんだぜ。

でも毎回全力だと月曜日に仕事にならないんだけどな。


通りすがりの空手家さんからは、他にもみんなに伝えたいメッセージがあるそうだから、管理人がネタに困ったらまた頼ろうと思う。是非楽しみにしててくれ。


それじゃ、来週は中原支部で行われる予定のちょっとしたイベントについてお伝えできればと思う。内容はまだ秘密だぜ。

じゃ、みんなまた会おう!See you next week! Bye!!






あぁ・・・今週はラジオ風に書いてみたけど、普段と違うテンションで疲れました・・・



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