皆さんこんにちは!管理人です。
今週は空手とは全く関係のないお話です。管理人が先日経験した驚きの体験を記事にしようと思います。
管理人は仕事の都合でちょくちょく中国の遼寧省というところにある大連市へ行きます。地図で言うと遼東半島の南端、渤海に面した都市で、緯度は日本の仙台と同じあたりに位置する港湾都市です。
中国では避暑地的な位置付けらしいです。
ここには日本の会社のオフィスも多く、日本人街的な場所もあったりしますが、今回はそんな中国で起こったどうでもいいお話。
まず、みなさんは中国にどんなイメージをお持ちですか?
ジャッキーチェン?それは香港です。今は中国ですけど。太極拳?確かに今でも公園では朝になると集団でやっているお年寄りがいますね。
え!?パ○リ文化?確かにそれは今でもありますね。怪しい地下ショッピングモールに行くと、日本のTV番組を丸コピーしたDVD屋があったり、カタコトの日本語で『コレ、スーパーコピーネ!』と言いながら1万円ちょっとで見るからに雑なコピーブランドを売ってくるお店があったりしますが、今ではスマホでもファーウェイのようなエレクトロニクスメーカーが躍進したり、独自に進歩を重ねてきています。
そういいつつ、こんな感じで日本でいうイオンモールのようなところに堂々と、ユ○クロと無印○品を合体させたような店が出店していたりするのですがね・・・(笑)
さて、今回はそんな話ではなく、お風呂屋さんのお話。
中国には洗浴・松骨といった名称で日本でいうスパのような感じの公衆浴場施設が沢山あります。店の規模や清潔感はピンキリですが、街中風呂屋だらけじゃねーか!っていうくらいあちこちにあります。
管理人も最近中国に行ったときは、ホテルの狭いお風呂ではつまらないので、こういう施設に足を延ばすことが多いのですが、そんなお風呂で起こった驚きのお話です。
場所は大連でも日本人出張者向けの高級なホテルが立ち並ぶエリアにある、とあるスパ。
中はこんな感じです。
スマホ持ち込み可、喫煙可、飲食可という日本では考えられないようなゆる~い空間です。
管理人も大抵奥に見える現地人のように、風呂と休憩を繰り返してゆっくりします。
実際これは手前に見える椅子のところでゆっくりくつろいでいる最中の写真です。
で、スパなので、日本同様こんな感じでアカスリとかの施設が場内に併設されています。
最近日本でもサウナが流行っていますよね。TVでも北欧式のロウリュが話題になったり、先日テレ東でも『サ道』という漫画を原作にしたドラマが始まりました。
そんなブームとは関係は無いですが、中国のスパにも大抵サウナがついています。
実は管理人、先日の全国大会遠征以来、サウナにハマっています。
夏の道場の稽古は暑くて嫌なのに、何で90℃とかそんなところに10分、15分も黙って座ってられるのか自分でも謎です。
それはともかく、この日はサウナの師匠の同僚とこの店で仕事の疲れを癒していました。
ちなみにサウナの外観はこんな感じ。上の温度計の表示がバグっていて何度か分かりませんが、体感では100℃以上あるんじゃないかと師匠は言っていました。
このサウナ、写真では分かりませんが、セルフロウリュが出来るのです。
ロウリュとは、サウナストーンと呼ばれるサウナ室を暖める熱源に水などを掛け、一気に蒸発させることで湿度を上げ、体感温度を上げることで発汗を促すものです。
日本の場合は、大抵スタッフが定期的に行うか、機械が自動で行うものが多いです。
掛ける水量次第ですが、軽く10℃以上は体感温度が上がるので、各自が好き勝手にぶっ掛けたら、熱くて誰も入れなくなってしまうのである意味当然の仕様です。
ですが、ここは中国。モノは置いとくから勝手にやれよと言わんばかりのセルフぶり。
師匠はこれが嬉しかったらしく、バシャバシャ掛けてはタオルでこちらに向かって私を干物にでもするのかと言わんばかりに扇いできます。ちなみにこの扇いで熱波を送る行為は業界用語で『アウフグース』と言います。
その後身体が十分に芯まで温まって汗だくになったところで水風呂に入り、その後くつろいで身体をととのえる・・・というルーティンを数回にわたって繰り返す訳ですが、この日は客が少なかった上にサウナまで入ってくる現地人も殆どおらず、たまに入ってきても30秒くらいで出て行ってしまうという、ほとんど我々がサウナを独占している中でその事件は起こりました。
私たちがサウナに入って数分が経過した頃、ひとりの現地人が入ってきます。
大半の人が入って来ては入り口付近で立ち止まり、すぐに出ていける態勢で短時間楽しむ中、その人はおもむろに中で体操を始めます。
師匠:『コイツ、相当サウナ慣れしてますよ』
っていうか、いくら日本語通じないからって大声でそんな事言わないで欲しい・・・。
座ってるだけでも汗だくになるのに、中で体操始めるとか、私だってこの人が相当のサウナーであることくらいは分かります。
と思ったその時、その人はラジオ体操程度の運動で部屋から出ていってしまいました。
私:『何だ、やっぱりこっちの人は熱いのは苦手なんだね』
師匠:『こけおどしでしたね(笑)』
なんていう会話をしていたら、その人が手に缶を手に戻ってきます。
日本でも脱水症状防止としてサウナの合間に給水機などで水分補給をしますが、店によってはサウナ内でも飲めるところもあり、サウナ内で飲みながら20分以上座っている猛者もいます。師匠曰くポカリとオロナミンCをMIXした「オロポ」なるドリンクがブームだとか。
でも暗くて銘柄までは分かりませんが、流石に缶はやめた方が良いです。メガネだって普段使いのものは火傷したり変形するから外すくらいなので、スチール缶なんて持ち込んだらすぐに持てなくなります。
それを見た師匠が一言。
『コイツ、相当の猛者かもしれませんよ・・・』
うん、そうだね。明らかにこの店のシステム熟知してるし、店員と仲良く話してたもん。明らかに常連だと思います。
なんていう話をこれまた本人に聞こえるボリュームで日本語で話していた瞬間・・・!
サバーーーーーーーッ!!
開けた缶をそのままサウナストーンに掛け始めるじゃないですか!
私:『ナニナニ?あれ、サウナ専用のアロマオイル!?』
師匠:『何でしょうね、飲むために持ってきたんじゃ無いのは確かっスね』
メガネをかけてないのに一気に蒸気で霞む視界。そして立ち込める謎の香り。
ん・・・?
この匂い・・・
まさか・・・
ビールじゃねーか!!!
ドヤ顔でこちらに缶を見せる中国人。水蒸気で何も見えません。
『啤酒(ビール)?』
と聞くと、満面の笑みで親指を立てて応えてくれました。
いやいやいや、そういう問題じゃないから。セルフとは言えこれは流石に想定外。
麦芽のいい香りが部屋中に立ち込めますが、アルコールを気体で吸収するのは初めて。
まだ大して時間が経っていないので身体が温まっておらず、ビール臭の立ち込めるサウナから出ることができません。
そうして経過すること数分、身体が赤い理由がサウナの熱気なのかアルコールで酔っ払ったのか分からない状態になったままサウナルームを後にし、水風呂に向かいました。
師匠:『いやぁ・・・想像以上の猛者でしたね・・・こんなの日本でも見た事ないっス』
そりゃそうだよね。私だって気化したビールをあんなに吸ったのは人生初ですよ。
しかしこの猛者、これで終わりではなかった。
我々が身体を休めながら早くビールの匂いが抜けないかなぁ・・・と思っていたら、サウナルームからヒョイと顔を出して大声で店員を呼びます。
そして店員を中に呼び込み、何やら粉っぽいモノを身体に塗ってもらっています。
師匠:『ありゃ、塩サウナっすかね?』
日本の一部の店舗でも塩を身体に塗って代謝を高めて入る方法がありますが、それをこんなローカルな店で実践するとは、中国4000年の歴史恐るべし。
因みに空手家の皆さんは、塩サウナは止めた方がいいです。
稽古で擦り傷などが出来たところに塗り込むと、文字通り傷口に塩を・・・になります。
しかし店員が手に持っている箱を見ると、私たち日本人が見慣れた文字が・・・
私:『何か日本製っぽいね。なんて書いてあるんだろう・・・?』
師匠:『ピュアスキンって書いてありますよ。何でしょうね、アレ』
我々も日本人とは言え名称だけでそれが何か分かる訳も無く、持ち込んだスマホで取り敢えずググってみます。
ん?バスクリン・・・!?
これは・・・入浴剤じゃねーか!!!!
この中国人、バスクリンを湯舟に入れて楽しむのではなく、直接肌から吸収しようとしています。何という欲張りさん。
まぁ、いきなりさっきのビールのような感覚で勝手に湯舟に入れられても困りますけど。
体中に塗りたくったバスクリンが汗で流れ始めた頃、彼はようやくサウナから退場し、そのまま我々に軽く微笑み、シャワールームへと消えていきました。
こうして残ったのは、ビールとバスクリンの香りが混ざり、アルコールがほどなく充満した高温サウナという、日本では到底味わえない空間。
その後2回ほどこの空間に入りましたが、流石に長居はできませんでした。
その後翌日も翌々日も同じスパに足を運びましたが、以来この猛者が姿を現すことはありませんでした。
(ですが、別の出張の時に訪れたらこの香りがしたので、定期的に来ているようです)
という事で、今回はもはや空手とは1ミリも関係ない記事をお届けしました。
空手協会は中国をはじめアメリカやヨーロッパ諸国など、世界中に支部を置き、ワールドワイドに空手道の普及に努めています。そんなグローバル化の波に合わせ、たまには空手を離れて、皆さんに海外を含む楽しい情報をお届けできれば・・・と思っております。
(流石にネタ切れの言い訳にはちょっと苦しいか・・・!)
という事で、次回は多分(?)また空手の話題に戻ります。
それではまた来週お会いしましょう!
再見!!
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