皆さんこんにちは!管理人です。
新型コロナの拡大に伴う学校の休校措置から2週間が経過し、日々の報道での新規患者数に落ち着きが見え始めたとはいえ、まだ終息の見通しも立たない中、当道場でも稽古の見送りなど、ストレスフルな生活が続いているのではないかと思います。
管理人も仕事仲間の大半が中国にいることから出張も出来ず、色々やり難い日々が続く上、仕事柄デスクワークがメインな事から、テレワークを活用して週の半分以上を自宅のデスクで過ごしていると、いよいよ曜日感覚も無くなってきてしまい、肉体的にはもちろん精神衛生的にも塞ぎ込んでいるようで良くありません。
とは言え、フラフラ出歩く訳にもいかないですが、先週のある日、出勤しようと朝の駅に向かうと、駅前のパチンコ屋前に長蛇の列が・・・。
こんな時期にパチンコ屋の入場待ちかと思ったら、近所の薬局からの長蛇の列がパチンコ屋の前まで延びていたのでした。そのパチンコ屋には、店舗を挟んで両隣に薬局があるのですが、翌日はもう片方の薬局に人の列が。そして昨日並んでいた薬局の前には『本日はマスクの入荷はございません』との立て看板。
店の在庫を食い尽くして渡り歩く姿は、もはやイナゴの大群。
買い占めについてはあれほど言われているのに、相変わらずこういった消費者行動は止まらないようで残念です。この時期は花粉症の季節でもありますし、本当に欲しい人に早く行き渡ることを願うばかりです。
ここで並んでいる人達が、結局何か月分のマスクを買い溜められたのかは分かりませんが、マスクを買い占めるために毎日開店前から長時間店舗に並び、他者との接触回数を増やしていては、本末転倒としか言いようがありませんね。
確かに初見の得体の知れない病気に対する恐怖は理解できますが、厚生労働省を始めマスコミ各社でも報道している通り『正しく恐れる』というのは非常に重要だと思いますので、ここの読者の皆さんに於いてはデマや想像で闇雲に行動をするのではなく、冷静に対応をするというのが大事だと思います。
という事で、この『正しく恐れる』をキーワードに今回は空手のお話を少しだけ。
まだ空手を始めたばかりの人や、これから始めようとしている人から『組手って怖くないですか?』という質問を受けることがあります。
怖いか怖くないか、と言われれば間違いなく怖いです。
フルコンタクトと違って当てない事になっていますが、両方やった管理人としては、実際どちらでも怪我をしている訳ですから、どっちも怖いです。
では、何でそんな怖いのにまた組手のコートに立つのか・・・?
それがこの『正しく恐れる』では無いかと思うのです。
組手は喧嘩ではありませんからルールがあり、相手を傷つける事を目的としていません。
もしも組手がルール無用でどちらかが続行不能になるまでやるものだったら、管理人は組手をする事は無いでしょう。それはもう武道でも格闘技でもなく、ただの戦闘行為です。
それは戦闘を職業とし、日頃から厳しい訓練を積む軍人ですら実戦は恐怖だと言いますが、きっとそれは単に命を落とす可能性があるからだけではなく、『何が起こるか分からないから怖い』のではないでしょうか。
例えば車のハンドルを握っていて日頃街中を走っている時から恐怖を感じる人は少ないでしょう。ですが、少しスピードを出して100km/hならどうでしょう。それが高速道路なら少しの緊張で済むかもしれませんが、一般道なら・・・流石に出す人はいないと思いますが、もしもそれに近い速度を出したらかなり緊張しますよね。
それはきっと、歩道からの飛び出しやパンクなど不測の事態が起こった時に車を制御できる自信があるかどうかによるのではないかと思います。
管理人はこれは空手でも同じ事が言えると思い、間合いが分からない、技を受ける自信が無い、その場から素早く動ける自信が無い、つまり自分の身体をコントロールする自信が無いと、"怖い"が"恐怖"になるのだと思います。
だからこそ怖いから組手をしないのではなく、基本や形で自身の技を磨き、約束組手を通じて実際に受ける事を身に付け、自由組手に活かしていくのだろうと思います。
そうする事で、恐怖は制御できる怖さとなり、その状態を世間では『怖さを克服した』というのではないかと思うのです。
ですから組手が怖いと思う人は、自由組手を沢山経験するのも大事ですが、移動基本では受けをつまらないと手を抜かずに見えない人の攻撃を受けているつもりで稽古をし、それを約束組手で間合いと共に確かめる事が大事だと思います。
という事で、未知の病気にしても空手にしても『敵を知り己を知らば百戦殆うからず』を実践し、病気も怪我も無く健やかに過ごせるといいですね、というお話でした。
東京では桜の開花宣言も出て、これから春を迎えます。
お花見は自粛ムードではありますが、新年度へ向けて気持ちは晴れやかに行きましょう!
それではまた来週!!
押忍
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