みなさん、こんにちは!管理人です。
今回はイベントの谷間ということで、ネタも少ないことから、ちょっと変わったネタで攻めてみようと思います。
管理人は理系出身なので、少し科学的な根拠から空手についての考察です。
とは言え管理人は物理学系の学部に進学しながら、得意なのは化学とか生物学という、何のために大学に行ったのか分からない人間なので難しい話はしません。
という事で高校レベルの内容に収めたつもりです。(笑)
なので空手理論はともかく、物理法則の方で間違いに気づいても決してコメント欄で指摘をしてはいけません。このブログはグローバルに公開されているので、私は高校レベルの物理を理解していない脳筋ブロガーとして全世界に恥を晒すことになってしまいます。
ですから、そんな時はそっとお問い合わせフォームから教えてあげて下さい。そうすれば管理人は証拠を残すことなく記事を直すことが出来ます。
文体は軽めですが公式とかが多めなので、つまんないなぁ・・・と思った方はそっとウィンドウを閉じて来週の記事を待ちましょう。
という事で早速本題ですが、皆さんも武道に限らずボクシングを始めとした格闘技全般において『重たい』突きという言葉を聞いたことはありませんか?
これってどういう事なんだろうと独自の考察で纏めてみるというのが、今回の目的です。
まずは『重たい』っていう状態の定義ですが、共通の印象としては、当たったら『痛い』っていう事ではないでしょうか。
じゃあ『痛い』ためにはどうすればいいのかという事ですが、その為にはそれはやはり"パワー"という事だと思います。力のある攻撃は当たったら痛いですもんね。
では、この『パワー』という如何にも脳筋的なワードを学問的に置き換えてみましょう。
皆さんも学生時代に"運動エネルギー"なんて言う言葉は聞いたことはありますよね?
大半は「もう忘れた!」というレベルだと思いますが、平たく言えば『物体が運動を伴って持つエネルギー』という事です。ここでいう物体というのは空手ならば"拳"に相当するので、空手における突きの運動エネルギーとは、拳が移動することによって発生するエネルギーという事で、結局これが大きければ相手は痛いっていう事です。
では運動エネルギーの公式ですがK[J](運動エネルギー) = 1/2 × m(質量) × v(加速度)の二乗
で表されます。
つまり運動エネルギーは質量に比例し、加速度の二乗に比例するという事です。
この場合質量とは拳を指しますが、拳そのものが重くなったりはしません。ですが、拳には腕を通じて自分の身体が繋がっていますから、体重を乗せてやることはできます。そして、加速度は拳をより早いスピードで走らせる事で、その二乗で威力を出す事が出来ます。
つまり、体重をしっかり乗せた拳をより早く相手に届かせることが出来れば、それが重たい突きになってくると解釈できます。
では、どうやって体重を乗せ、拳を走らせるかですが、そこでタイトルの基本稽古があるのだと言いたかった訳なんです。(ここまで長かったぁ・・・・)
例えば後ろに反り返ったような姿勢では、後ろ足ばかりに体重が乗ってしまい、突きは拳だけの重さしか発揮できません。逆に前につんのめった姿勢でも、上半身の体重だけで下半身の体重が無意味になってしまいます。同様に歩幅が狭く棒立ちのような状態でも同じです。なのでまずは正しい立ち方でしっかり拳に力を乗せてやる必要があります。
そして運動エネルギーと同様に力の単位である「仕事」として以下の物理法則もあります。
F(力) = m(質量) × a(加速度)
W (仕事)= F(力) × s(距離)
仕事であるWも単位は[J]であり、エネルギーは仕事に変換が可能なので、ここでも同様に拳の加速度をあげてやることで比例的に大きな力を生むことが出来るという事になります。
では、どうやって加速度を生み、距離を稼ぐかですが、それが脱力と引き手だと思います。
いつも先生方が仰っている、『0から10の力』というのも、仕事量は物体の運動の前後のエネルギー差が影響する為、5から10の力と0から10の力では、物体(拳)の加速に与える力が半分になることから、単純計算で2倍の仕事量の差になります。実際にはこれに"力み"による体の堅さなども影響をするので、鋭い突きには脱力が大事だよというのも科学的に説明がつくという事になります。
同様に引き手が甘いと、上記公式において単純に距離が小さくなるだけでなく、短い距離では最大の加速度に到達する為の助走が十分に出来ないことになる為、引き手を引こうね、というのも科学的に理に適っている事になります。
こうやって考えてみると、今の自分の突きや蹴りの威力を2倍にするのなんて簡単じゃん?って思いません?
組手は相手を倒すことが目的ではありませんし、実際に受ける相手によってどう感じるかには個人差があると思いますが、今まで稽古で「何であの人の突きは痛いんだろう?」と思った人にとって何か参考になればと思います。
空手協会の組手は世にいう寸止めであっても"一撃必殺"です。当ててはいけませんが、当たっても鼻血の一つも出ないようでは突きではありません。
また、極めというのも当てる手前で引くのではなく、当てる直前に目標を置いて、そこで力を爆発させるという事ですから、もしも当てるつもりで目標を定めたなら、一撃で相手を仕留められる突きである必要があります。
最近道場では居残りの組手特訓など、応用稽古も増えてきていますが、その下地にあるのはやはり基本だと思います。色帯稽古に出席している人たちは勿論ですが、茶黒帯でも基本に割ける時間は少なくなっているので、まずは自分の意識として基本の"立ち方"と"引き手"から見直してはいかが・・・?というお話でした。
あれ・・・?まだ眠くなる時間じゃないですが、まだみんな起きてますよね???
次回はオジサン達の関東大会である、 関八州覚醒親善空手道選手権大会の結果報告の予定です。お楽しみに!
【番外編】
まさかの物理の話をされてガッカリされたアナタに、少しだけ一服の清涼剤を。
最近通勤で電車に乗っていると、こんな広告を目にした人はいませんか?
"救心"のCMなんですが、この写真を見た瞬間に、一瞬・・・
『総本部の中先生!?』
と思ってしまいました。
中先生と言えば、Youtubeの黒帯ワールドでも有名ですが、いくつかの映画にもご出演されています。
それにしても見た目もさることながら、この格好も、最近稽古している十手の第3挙動みたいで、ついにCMにも進出か!?と思ったのですが、そんな訳はなく、この俳優さんは"高橋光臣さん"という方だそうです。
うーん、最近疲れてるのかしら・・・帰りに救心買って帰ろうかな・・・(笑)
それでは、また!!
私も理系で土木工学専攻。でも物理はまるっきしダメ…。でも、よ~くわかりました!