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執筆者の写真尚志館管理人

組手は怖いから嫌いなんです

更新日:2019年4月29日

皆さんこんにちは!管理人です。


平成も残すところあと48時間を切り、明後日からはいよいよ新元号の令和ですね。

平成最後の記事となる今週は、なんと豪華2本立て!!

まず1本目は先週の予告通り、"あの方"からお便りのご紹介です。


ペンネーム"通りすがりの空手家"さんからのメッセージ第3弾。


先日の県大会では、初めて自由組手に挑んだ我が子をドキドキしながら見守ったお母さん方も居たのではないでしょうか。今回は、そんな空手にはつきものの、組手にまつわるお話。


では早速参りましょう!


 

空手をやっている人の中に「組手は怖いから嫌い」と言う方がいます。

このような発言をする人は、どの道場にも少なからずいるものだと思います。


そう言ってくる方に対して、


「相手のことを怖いと思うのは、練習が足りないからだ!」


と言う指導者がいらっしゃるかと思います。

この発言自体は間違っていません、正論です。


ただし、そもそも「組手が嫌いだ」と発言をしてくる人の多くは、組手が苦手な人(言い方は悪いですが、弱い人)だったりしますので、

幾ら練習をしても、怖くなくなる、などと言うことはありません。


むしろ、練習をすればする程、練習中に負ける回数が増えるため、組手をより怖く思ってしまう可能性すらあり得ます。


ここで少し考えてほしいのですが、そもそも「怖くない組手」というのは一体どういうものでしょうか?


もし組手の相手が幼児だとしたら、きっと怖くないのではないでしょうか?


相手が、自分よりも圧倒的に弱い場合、組手は怖くないと思うのです。


では、この「自分よりも圧倒的に弱い相手との組手」のことを、日本語で何と言うかご存知ですか?


それは「弱い者いじめ」と言うのです。

私は、「組手は怖いからこそ行うものだ」と思っています。


組手という競技は、目の前の相手と戦う競技です。


ですから、目の前の相手を倒すのが目的だと思いがちです。


しかし、組手はそういうものではありません。


目の前の相手に殴られたら痛いし、怖い。

だから、その場から逃げ出したい。下がりたい。前に出られない。


そういう自分の弱い気持ちをグッと押し殺して前に出るもの、それが組手なのです。


要は、目の前の相手と戦うのが組手ではなく、自分の弱い心と戦うのが組手なのです。


私たちは、自分の感情をなかなかコントロール出来ません。


嫌いだと思う人のことを、今すぐ好きになれと言われても、そんな風に感情を変えることは出来ませんよね?

同様に「怖い」と思ってしまうのを、「怖くない」と思い直すのも難しいのです。


感情は変えるのが難しい。

でも、行動は変えることが出来ます。


「怖い」と思っても、「下がらずに前に出る」という行動は取れるのです。


ですから、もしアナタの周りで「組手は怖い」と思う人がいたら、是非、次のように言ってあげてください。


『組手を怖いと思っていいんだよ。でも、前には出よう。相手に向かっていこう。

 組手は、『相手を怖い』と思う、自分の弱い心に打ち勝つことなんだから。』


組手の試合に対して、私たちはついつい、相手に勝ったか負けたかという結果だけを見てしまいます。


試合は、一試合によって、必ず一人が負けるものです。

ものすごく練習を積んできた二人が戦っても、必ず一人は負けてしまうのです。


勝ったかどうかという結果だけで判断するのではなく、「相手に向かっていったかどうか」という点も見ていただければと思います。


組手は、私たちが日常生活の中で感じる事の少ない「恐怖」を感じることが出来る貴重な機会です。


この機会を上手く活用し、自分の弱い心に何回も打ち勝つ、心の強い人が沢山生まれることを願っております。


あ・・・管理人さん、すみません。

一切笑いのない、マジメな内容になってしまいました・・・。


 

皆さん、如何でしたか?


先日の中原支部での総本部指導員稽古でも、世界大会で活躍された忠鉢先生でさえ、組手は怖いと仰っていましたよね。

怖さを克服するというのは、怖さに慣れることではなく、怖い気持ちを押し殺して相手に悟らせない事なのかも知れません。


以前の記事でも書いた通り、管理人は以前フルコンタクトの空手を稽古していました。

両方やったら分かる事ですが、当てようが当てるまいが組手は怖いです。


フルコンタクトでも伝統派でも、試合で怪我をする人はいます。

防具をつけてもそれは変わらずやはり結局は"ルールのある殴り合い"。

怖くないはずがありません。


それは攻防の決まっている約束組手でも同様で、気の抜けた稽古をしていると、怪我をする事だって珍しくありません。

道場のみなさんは、稽古の時に緊張していますか?

当てないと思ってヘラヘラ笑ったり、余所見をしながらやっていませんか?

約束組手こそ、予め何をすると宣言をしているのですから、攻撃側は相手がドキッとするような攻撃をすべきですし、受ける側も本気同士の攻防に相応しい受けをするべきです。


そうした日頃の本気が、自由組手における自信にも繋がっていくのではないかと思います。


という事で、GW明けには昇級審査も決定しましたね。

あと2週間、精一杯稽古をして自分に克ち、1つでも多く昇級を目指してください!


それでは後ほど2本目の記事でまたお会いしましょう!!


押忍

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